2011年06月30日

起業家におすすめの10冊

一昨日から偏頭痛に苦しんでおります。

不定期でやってくるこの偏頭痛とはもう10年以上のつきあいになります。

痛みのピーク時は「なんでこんな痛みを味わわなくてはいけないの」と我が身を恨みますが、
親からもらった身体ですから大切にしなくてはいけませんね。


さて、リハビリを兼ねて、先日の「あいち創業塾 基礎講座」でおまけとして紹介した「起業家におすすめの10冊」をこのブログにも載せておこうと思います。



『心を整える。』長谷部誠 幻冬舍
プロとしての意識やメンタリティは、起業家にもつながります。ビジネス書として読めます。



『わかりやすい「表現」の技術』藤沢晃治 講談社
起業準備中も起業してからも、あらゆる場面で「表現」していくことが求められます。そのための基礎的な考え方が、まさに「わかりやすく」書かれています。シリーズで「文章」「説明」「教え方」「図解コミュニケーション」などもあります。



『俺は、中小企業のおやじ』鈴木修 日本経済新聞出版
スズキの会長兼社長の本です。経営という仕事、経営者という役割が生々しく綴られています。



『察知力』中村俊輔 幻冬舍
長谷部の『心を整える。』が意識やメンタリティにフォーカスしているのに対し、こちらはより実践的な内容です。



『自分の会社をつくるということ』経沢香保子 ダイヤモンド社
トレンダーズという会社の経営者です。女性起業家として有名です。自身の起業に対する考え方と経験が書かれています。とても普遍的なものとして読めます。



『未来のスケッチ』遠藤功 あさ出版
副題は「経営で大切なことは旭山動物園にぜんぶある」。「現場力」シリーズで有名な著者が、旭山動物園を題材にして経営について書いています。小難しい理論はなく、読みやすく学べる一冊です。



『リストラなしの「年輪経営」』塚越寛 光文社
「かんてんぱぱ」で有名な伊那食品工業の経営者による一冊。目先のテクニックではなく、長期視点の経営の実践者の考え方はとても説得力があります。



『Q&A 心の子育て』河合隼雄 朝日新聞社
心理学者による子育てについての本ですが、今後起業家としてさまざまな人と会うときの心持ちにも共通する部分が多いです。また、オンとオフで迷いが出たときにもおすすめです。



『裸でも生きる』山口絵理子 講談社
25歳で「途上国発のブランドを作る」ためにマザーハウスの立ち上げた著者のノンフィクション。バングラディシュでの過酷さは読みごたえあり。続編もあり。



『「愚直」論』樋口泰行 ダイヤモンド社
著者は現在、マイクロソフトの日本法人の社長。MBAホルダーによくある華々しさはまったくなく、タイトルのとおり愚直に仕事をする姿勢は起業家にも学べる点が多いはずです。







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2011年05月29日

古い本を読み返す雨の日曜

朝、喉の痛みを感じて目が覚めました。
喉の痛みは、子どもの頃からの風邪のサイン。
熱っぽいので、外出予定を中止しておとなしく過ごすことに。

まぁ、体調がよくても、今日の雨だと外出をあきらめたかもしれませんが……。


で、書棚にある古い本を読み返すことにしました。
普段は読書というと、どうしても仕事(経営コンサルタントです、念のため)に関係する本になるわけですが、今日はあえてビジネス書以外という方針に決定。


1冊目 岡崎京子『リバーズ・エッジ』



はい、マンガです。私が読む唯一のマンガ(子どもの頃はたくさん読みましたよ)家、岡崎京の代表作ですね。
いつ、何度読んでも、イケてます。


2冊目 中村俊輔『察知力』



今はFマリノスにいる俊輔がセルティック所属時代に書いた本。
出版された当時、某専門学校で非常勤講師をしていて、生徒にすすめたらとても受けがよかった本です。


3冊目 山田詠美『ぼくは勉強ができない』



古い本です。山田詠美のなかでも珍しい少年小説。
私が最初に勤めた会社は絵本の出版社だったのですが、その当時、山田詠美に絵本の翻訳をしてもらう企画を出したものの、当然のごとくボツったたイタイ思い出があります。


……と、3冊を一気に読み返しました。
本屋さんではビジネス書コーナーには置かれない本ばかり。
しかし、どの本からも明日からの仕事に役立ちそうなヒントが見つかりました。

たまには、仕事に直接関係するビジネス書を離れるのもいいものです。




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2010年05月14日

<読書記録>大谷将夫『儲かる会社に変える 貧乏人の発想 金持ちの行動』

著者は宝酒造の子会社、タカラ物流システムとそこがM&Aをした長崎運送の経営者。企業を利益体質に変えるための実践的な良書ですよ。

特に印象的な一節。

私の業務改革は、「貧乏人の発想、金持ちの行動」で進めるのが基本だ。計画立案や原価と経費の削減では用心深く緻密に、売上を伸ばすための活動は積極的に大胆に。経営者が知っておくべきカネづかいの心得である。


うまいこと言うなぁ。





  

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2010年04月27日

<読書記録>鈴木修『俺は、中小企業のおやじ』

スズキの鈴木会長兼社長(御年80歳!)がスズキに入社してから現在にいたるまでを振り返る本です。経営者の方にとって、明日から使える考え方・フレーズが満載です。私がメモをとったのは……。

・私は一度指示を出したら、言いっ放しにせず、データを取ってその進み具合に目を光らせます。

・売上高3兆円、利益900億円というと非常に大きなビジネスをしているように見えますが、実際には、1部品あたり1円50銭の利益を積み上げた結果に過ぎない。

・こちらがどれほど本気か、そのメッセージを伝えるには、トップが出て行くことに非常に大きな効果があると思います。

読み応えがあります。連休中に読んでみてはいかがでしょうか。






 
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2010年04月10日

<読書記録>高島郁夫『フランフランを経営しながら考えたこと』

雑貨店「FrancFranc(フランフラン)」などを展開する株式会社バルスの社長による「ビジネス書」。

今や東証一部上場ですが、バルスという社名はまだそれほど知られていないかと思います。でも、特に女性の方は「FrancFranc」をご存知でしょう。

デザインを軸にしたマーケティングやマーチャンダイジングは、バルスのような大企業でなくて、むしろ中小零細企業のほうがうまく実現しやすいはず、とは以前から考えていました。

ところが、なぜかうまくできている中小零細企業は少ないのです。そんな疑問を意識しながら、この本を読むと答えが見つかるはずです。


 




 
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2010年03月27日

<読書記録>和田けんじ『"元祖"ロングテール 東急ハンズの秘密』

最近は少し元気がないようにも思える東急ハンズではありますが、商品目利きや接客などで参考にできる点は多いはずです。

東急ハンズがまさに輝いていた時代に仕入販売員として働いていたのがこの本の著者。

在職時代の回顧録的な面もありますが、小売・サービス業の方の従業員研修にもピッタリですし、「東急ハンズにうちの商品を置いてもらいたい」と考えているメーカーの方が営業する際には必読です。






 
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2010年02月22日

<読書記録>原田博実『財務諸表"寝かせ読み"速読法』

貸借対照表・損益計算書を初心者向けに解説した本です。中小企業の貸借対照表・損益計算書を想定して書かれているのが、中小企業経営者で財務諸表に苦手意識がある方、これから財務諸表を勉強しようとしている次期経営者候補の方におすすめです。

著者が提唱する「寝かせ読み」という手法は、個人的にはいまいちだと思いますが、本全体の流れや、財務諸表について万遍なくおさえている点では良書です。



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2010年02月21日

<読書記録>吉越浩一郎『どの会社でも結果を出すCEO仕事術』

女性用下着のトリンプ・インターナショナル・ジャパンの社長時代には19年連続で増収増益を達成した吉越氏の著書です。

吉越氏の名前は知らなくても、テレビや雑誌で早朝会議を知った方は多いのではないでしょうか。

この本は決して経営者向けではなく、ビジネスパーソンならどなたにでもおすすめできます。

アカデミックな理論やフレームワークはまったく書かれていません。あくまでベーシックな考え方が書かれているだけです。

ただ、このベーシックなことがなかなかできていない企業が多いのですよね。

何か会社や自分自身を変えたいとお考えの方、おすすめですよ。



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2010年01月30日

<読書記録>出口秀樹ほか『はじめての資金調達100問100答』

このご時世では特に、売上低迷や資金繰りに頭を悩ませる中小企業経営者の方も少なくないはずです。私のところにもそうした関するご相談がよくあります。そんな方によくおすすめするのがこの本です。基本的なことも丁寧に解説してあります。基本をしっかりするだけでも、効果大ですから、おすすめです。



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2009年12月22日

<読書記録>佐藤一郎『起業のための正しいお金の借方』

著者は銀行の元支店長で、私と同じ中小企業診断士の方です。起業時に融資を受けるための、まっとうな考え方がうまくまとめてあります。決して、こうすれば融資を受けられる、といった表面的なテクニック論ではありません。今からちょうど4年前の2005年12月の発行ですから、法制度などで今とは若干異なる内容もありますが、基本的な考え方は今も十分に通用します。起業時だけでなく、融資を受けている・受けようとしている企業経営者の方すべてにおすすめです。



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2009年11月22日

<読書記録>横石知二『そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生』

テレビ、雑誌などの各種メディアでよく紹介される、徳島県の上勝町という過疎の町で、料亭などの料理に添える葉を商品化した当事者のストーリーです。

感動もあるのですが、「経営資源をいかす」という中小企業経営の大原則や、いかに人を巻き込み、モチベーションアップを図っていくか、などについてもリアルに綴られています。


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2009年10月13日

<読書記録>佐藤可士和『佐藤可士和の超整理術』

来月の引越し(←するのです、実は)に向けて、家の片付けを少しずつ始めています。

今の家に住んでちょうど10年になるのですが、この10年、まったく着なかった洋服だとか、見ることもなかった資料だとかがあまりにも多いことに我ながら呆れています。
この引越しを機に不用品はできるだけ処分することに決めました。

そんななか、読み返してみたのがこの本。
2年ほど前に出たとき、ざっくりと読みましたが、今回あらためて読み返してみると、共感・指示することがたくさんありました。

"捨てる"ことは、不安との闘い……でも、"捨てる"勇気が、価値観を研ぎ澄ます。

この言葉を胸に刻んで、今朝は、燃えるゴミを名古屋市指定45リットル袋で6袋分捨てました。今晩にはブックオフが段ボール12箱分の本を引き取りに来てもらい、明後日の地域の廃品回収日にも書類その他諸々を4束出す予定です。




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2009年09月07日

<読書記録>子安大輔『「お通し」はなぜ必ず出るのか ビジネスは飲食店に学べ』

飲食店ビジネスが中心テーマとして書かれていますが、飲食店以外のビジネスでも十分に参考にできる内容です。

「さざ波」と「海流」、「少しのビックリ」と「少しのガッカリ」など、私自身も経営コンサルティングの業務で使いたいネタがたくさん見つかりました。

この手のビジネス書(というか、この本は新潮新書のなかの1冊)のセオリーどおり、タイトルは「なぜ〜〜なのか」型であり、しかもタイトルのなかに「お通し」というキーワードもやはり入っています。
私個人の感想ですが、この本の場合、別のタイトルのほうがいいように思うのですが……。


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2009年08月26日

<読書記録>木田理恵『彼女があのテレビを買ったワケ』

女性と男性の消費行動のちがいを明快に示してくれています。
BtoFC(私の造語。Business to Female Consumer。女性消費者向け事業のこと)に携わる方には絶対的におすすめです。


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2009年08月07日

<読書記録>小西正行『「儲かる会社」の朝の習慣』

著者が経営者として実践した掃除や朝礼を、なぜそれを続けるのか、とあわせて紹介されています。

本の扉には、こう書かれています。

大切なのは
誰でも続けられるようなことを
誰もが続けられないくらいに徹底して
行うことである


この本で書かれていることの多くも、まぁ、言ってみれば当たり前のことなのです。ただ、

当たり前のことを
当たり前にやることは非常に難しい


ことことを私も自分自身のことから、また、経営コンサルタントとして多くの企業・店舗を見てきたなかでわかっています。


最近、会社のなかが、何かゆるんでいたり、何かがちぐはぐになっているとお感じの経営者の方におすすめです。




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2009年08月06日

<読書記録>塚越寛『リストラなしの「年輪経営」』

著者は、「かんてんぱぱ」ブランドで知られる。長野県の伊那食品工業の会長。
伊那食品工業は数々の賞を獲得するほど、優れた経営を長年続けられている中小企業です。
この本のなかには、経営の表面的なテクニック論は一切出てきません。書かれているのは、著者の考える経緯思想。まさに「思想」と呼ぶのがふさわしい経営の理想が丁寧にやさしく記されています。


以下、個人的なメモ。

経営とは、「遠きをはかる」こと
「遠きをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す」(二宮尊徳)
遠きをはかり、今すぐできることから始める

社員が「前より幸せになった」と実感できることが成長

利益は健康な身体から出るウンチである


身の丈に合わない商売はしない

「凡事継続」のためには、常に改革を心がける


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2009年07月27日

<読書記録>黒田裕司(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)『営業マンは決算書のここだけみなさい!』

決算書を細かいところまで理解しようとせず、ざっと理解する勘所を抑えるのには適した本です。

斜め読みで30分で読んでもいいし、細かなところまでしっかり理解しながら読んでも合計4〜5時間で読めます。

公認会計士や税理士の方ではなく、実務経験のある著者だから、わかりやすく書かれています。

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